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エレベーター保守料(昇降設備保守費)のからくり

エレベーター保守料(昇降設備保守費)のからくり・・・

☆エレベーター保守料(昇降設備保守費)の保守契約

 マンション管理費の決算報告書(議案書)を見るとエレベーター保守料(昇降設備保守費)という項目があります。エレベーターは、メーカーや階数・定員が異なっても保守点検費は、あまり変わりません。
 エレベーターの保守管理費が適正価格であるかどうかを比較する場合は、製造メーカーの見積もりと独立系の保守点検を専門とする業者数社からの見積りを取って比較すると良く分かります。

 管理会社に全委託した場合の保守料金(毎月点検)・・・800,000~1,000,000円/年
 独立系の専門業者の保守料金(毎月点検)・・・・・・・400,000~500,000円/年

 保守点検は、有人点検を3ヶ月に1回にし、2ヶ月間は遠隔点検にすると点検費用はかなり安くなります。

 また、保守点検の契約には、フルメンテナンス(FM)契約POG契約の2通りの契約方法が有ることを知っておこう。

☆フルメンテナンス(FM)契約とは?

 「通常使用において、通常発生すると予測される部品の取替え及び修理費を含んだ契約内容」で、いわば「全部お任せ契約」で、故障や部品交換のたびごとに見積り・発注・支払いをする手間が省けますから、便利で楽な契約ですが部品代、修理代は、多目に見込んで計算されていて、部品交換や修理が無くても清算してくれませんから高くつきます。一般的に管理会社に管理業務を全委託した場合、このフルメンテナンスを勧めてきます。

☆POG契約とは?

POGとは、Parts Oil and Greaseの頭文字で、「消耗部品付き契約のことで、定期点検、管理仕様範囲内の消耗品の交換はふくまれるが、それ以外の部品の取替え・修理は、別途料金となる契約」契約に含まれる消耗部品以外の部品交換や修理などは、別に請求されますので契約金額は、かなり安くなります。別途保守費の予算を計上しておく必要があります。

☆フルメンテナンス(FM)契約の損得
 
 △得なこと  
  ●エレベーター・メンテナンス会社にすべてお任せだから手間がかからない。

 ▼損なこと  
  ●割高
  ●部品の取替え周期が管理組合として把握できない
  ●契約書には、管理組合の判断ではなく、業者の判断で取替えを実施するとの記載がある
  ●部品の価格が明記されていないので契約内で実施されても他契約と比較できない

☆POG契約の損得

 △得なこと
  ●契約料金が安い
  ●点検費用と修理(部品取替)費用が明確になる

 ▼損なこと
  ●契約外の部品交換や修理があると、その都度管理組合で検討しなくてはならない
  ●必要の無い部品交換をして、費用を請求される心配がある
  ●予算で想定した以上の費用が掛かるかもしれない

☆フルメンテナンス契約かPOG契約か?

 管理組合としては、高くても手間のかからないフルメンテナンスか、安くても手間のかかるPOGかでなやみます。
 管理会社やエレベーター・メンテナンス会社は、当然フルメンテナンスを勧めます。
 日本のエレベーターは、性能・品質が良いので新築から10年間位のマンションで、エレベーターの故障や部品交換はほとんど有りません。よってその分、メンテナンス会社は、儲かるのです。
 それに、2年間の製品保証があるのに初年度からフルメンテナンス契約の料金を取っていた、けしからん管理会社も少なくないのです。また、新築から3ヶ月間は、保守点検料が無料で行うことになっているのに初年度から1年分の保守点検料を請求されている管理組合がまれにあります。

 何故フルメンテナンスなのか、業者に説明を求めると次のような説明をします。
○安心・安全のために費用を惜しんではいけない、保険だと思って下さい
○大きな修理が必要になった時のために積み立てているようなものです
○どこのマンションでもエレベーターは、フルメンテが常識です

☆「安全性」を言われると、何やら不安になります 
 日本のエレベーターは、建築基準法で使用する材質・強度等が厳しく規定されていて、機械的・電気的な2重4系統の落下防止装置、安全装置が義務づけられ設置する時には、「確認申請」「工事完了検査」など、工事の各段階で行政の検査を受ける制度が確立しています。
 エレベーターの主ワイヤーは、必ず複数(3本以上)使用され最低11倍以上の強度を持っています。そのワイヤーも厳しい基準で管理され製造されていて日本で一般的に使用されている12mmのワイヤーでは、1本7,000kgに耐える強度があります。マンションのエレベーターでは、9人最大積載量21,000kg(3本)という仕様が一般的です。
 エレベーターは、建築基準法により年1回(法定点検)、有資格者による法定定期検査が義務づけられ、安全性が確保されている乗り物です。また、エレベーターのすべてのワイヤーは、8年ごとに交換することが法定で決められています。
 それなのに「危険だから」と過剰な検査や必要の無い部品交換などで多額の費用を請求しようという業者がいるのです。

☆フルメンテナンス契約は保険か積立か?

フルメンテナンス契約にすれば、どんな大修理が必要になっても安心と思うかも知れませんが、そこは商売ですから会社が損をするような契約はしません。新築後20年位は、会社が持ち出しになるほどの修理が発生しない確率を先刻ご承知です。
 あるマンションのエレベーターのケースでフルメンテナンスで13年間契約し、累計で1300万円を支払ったのに修理と部品交換に掛かった費用は、44万円程度(人件費・点検費別)だったという資料があります。これがフルメンテナンス契約の「おいしい」ところです。
 ですから「20年を過ぎたエレベーターにフルメンテナンス契約は、しません」と言う業者もいます。そろそろ部品交換が多くなりそうだとフルメンテナンス契約は、儲からないという訳です。
 修理に使わなかった余剰金は、契約が切れても返してくれません。これで「積立」ですか。

☆保守業者はメーカー系か独立系か?

エレベーターの保守は、当然のようにメーカーの系列保守会社と契約しているマンションがほとんどでしょう。メーカー系列なら多少費用が高くても機械に詳しく部品の供給もスムーズで安心だろうと思い込まされていませんか。だから保守費の値下げ交渉にはなかなか応じません。
 そこえゆくと独立系の保守会社は、かなり安い見積りを出して顧客を獲得しようとしています。さて、どちらがお得でしょうか。
 技術的には、何の問題も無いので積極的に見積りをとることをお勧めします。

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